宮島永太良/Miyajima Eitaro
【作者の言葉】
心象風景と言う言葉がある。便利な言葉だなと思う。僕たちはみな、同じ風景を同じようには見ていない。人それぞれの意識によって、違ったように見ている。そこにあるのは景色だけではなく、音、香り、暖かい風、冷たい風、過去の記憶、未来の展望・・・・・・
僕の見た心象風景は、色と形の詰め合わせになって、素材の上に甦る。色が光によって変わるのなら、固有色なんてないことになるけれど、何でこれがこの色なのかと問われた時、心象風景でそう見えた、と答えればいい。形が時とともに変わるのなら、固定系なんてないことになるけれど、なんでこれがこの形なのかと問われた時、心象風景でそう見えた、と答えればいい。本当に便利な言葉だ。
色と形の詰め合わせは、細部に凝縮されることもあるし、リズムとして飛び散って行くこともある。「抽象・具象」「平面・立体」などと最初から分けられているように言われるけれど、それはむしろ結果でしかないだろう。
僕の作ったものから、皆さんそれぞれの心象風景を作ってもらって、作品で語る対話を楽しめたらと思います。
【宮島弘光プロフィール】
1965 神奈川県小田原市生まれ。
和光大学人文学部、早稲田大学第二文学部卒業。
美学校細密画教場修了
[これまでの出品活動]
1991 五感展(多摩市民ギャラリー)
1992 プラス5マイナス展(多摩市民ギャラリー)
1995 細密画展Ⅷ(ギャラリー代々木)
1996 細密画展Ⅸ(ギャラリー国領)
1997 細密画展X(ギャラリーくぼ)
怪獣ミュージアム(川崎市民ミュージアム)一般公募の部
1998 細密画展XI(アートギャラリーADLIB)
crosstalk転異I(渋谷SPACE EDGE)一般公募の部
SHIBAアートを休ませてたまるか展だII(ギャラリーSHIBAアート)
SHIBAアートを休ませてたまるか展だIII(ギャラリーSHIBAアート)
1999 第3回偕展(ギャラリーSHIBAアート)
黒の圏内~十様の●点▲線■面(ギャラリー・ゴトウ)
個展(ギャラリー代々木)
細密画展ⅩⅡ(アートギャラリーADLIB)
百人町1-22-26展(ギャラリーSHIBAアート)
PEACE CARD 1999(グリーティング・スクエア)
KOREA+JAALA・ソウル展(ソウル市立美術館)
ReMix!展(原宿ギャラリー)
2000 第1回NAU21世紀美術連立プレ展(東京都美術館)
個展(ギャラリー代々木)
個展(ギャラリーゴトウ)
黒雪姫と七人のrun乱展(中野タナベ画廊)
第23回あらまた展(飛鳥画廊)
JAALA12回展(東京都美術館)
【純真な瞳】大村伸子(ゾシュア・アートマネージメント代表)
世に存在している多くの物は、色と形を持っている。芸術作品はそれに+(プラス)作家のイマジンが吹き込まれることで、観る人の心に訴え、アートとしての力を発揮する。
宮島弘光の作品から私が得たイマジンは、純粋ななにか、嘘の無い純真な瞳である。今回の展覧会ではテクニック(見る部分)、そしてその奥にある心を通じて、彼の感性から新しいイマジンを得ていただければと思う。
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